函館高専の学生が地元建設業を取材し、その内容をプレゼンする発表会が始まった。函館建青会(会長・渡辺一史渡辺建設専務)の会員12社の取材協力を得て、生徒がパワーポイントを使って特徴などを紹介。26日の高専での発表会は、現場の声を聞きイメージを明確化でき、地元での就職も視野に入れるなど心境の変化もあった様子だった。
ことしは社会基盤工学科2年生36人が3人一組で1社を取材。後日、写真や図を交えたプレゼン資料を作って5分間で発表している。初回の19日は菅原組、紀の国建設、斉藤建設、石岡組、能登谷建設だった。
26日は石黒建設、星組渡辺土建、渡辺建設、森川組、工藤組が対象。取材を受けた企業の担当者らが見守る中、事業概要や理念、現場の様子、業界の強みなど内容を簡潔にまとめ、報告した。
資料は文字の大きさやレイアウト、背景の色など見やすい工夫も。斬新なタイトルやユニークな絵、現場の写真、取材相手の人物紹介など内容はさまざまで、ざっくばらんに対話できたことで企業の特徴が表れていた。
取材を通じて学生からは「現実的なことが分かった」「現場の雰囲気を肌で感じられた」「地元の企業の話を聞いて、残ることも悪くはないじゃないかと思った」などの感想が挙がった。
発表会を参観した渡辺会長は「取材後にメールでやりとりした文章は、社会に出ても通用する内容だった」と評価。このほか「楽しい雰囲気で取材を受けられた」「学生が就職したいと思える職場環境をつくる」など企業側も学生と交流する良い機会だったと伝えた。
泊功教授は「社会ではコミュニケーション能力が重要視される。地元建設業の協力で学生たちはリアルな現実も知ることができた。地元で活躍するという人が増えれば」と話していた。
8月9日は伊藤アスファルト建設、戸沼岩崎建設の発表を予定している。(函館)