龍馬の新たな手紙

2017年06月24日 09時40分

 テレビでも雑誌でも頻繁に日本の歴史の特集が組まれている。求めるものがロマンなのか時間の風雪に耐えた知恵なのかは分からないが、歴史好きは相当に多いということだろう

 ▼当方も嫌いではなく、雑誌『日経おとなのOFF』の7月号が「学び直し!日本の歴史」と題されているのを見てつい買ってしまった。応仁の乱、関ヶ原の戦い、幕末・明治維新の三つに焦点を当てるとあり、読む前から少し血が騒いだ。ことしは大政奉還から150年の節目。まず幕末・明治維新の項から読み始めた。最後の将軍徳川慶喜の動向を軸に事態の推移を見ていくのだが、慶喜は「政権を手放す気などさらさらなかった」など刺激的な論考が続く

 ▼この雑誌に目が留まったのは寺田屋事件を生々しく描写した坂本龍馬の手紙が過日、見つかったためもある。当時のおさらいをしたいと考えたのである。手紙はその存在を知られてはいたものの、既に焼失したと信じられていたそうだ。本道の男性が大事に持っていたらしい。手紙には寺田屋で幕府側の襲撃を受けた際、西郷隆盛が拳銃を手に駆け付けようとしてくれたことや、薩摩藩邸に逃げ込んだ後、西郷や小松帯刀と大笑いしたことが書かれているとのこと

 ▼読んだ家族は身が縮む思いだったろう。ただ、現代の龍馬研究者やファンは、天衣無縫の行動を間近に見たようで会心の大笑いに違いない。それにしても大政奉還があった1867年には龍馬31歳、慶喜30歳。時代を動かしたのは若い彼らだった。そこにはロマンも知恵もある。歴史への興味は尽きない


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