函館駅前・大門地区の空地半減 ホテル建設ラッシュで

2018年08月03日 13時00分

 函館市は、2017年度末の市内中心部の空き地・空き店舗状況をまとめた。北海道新幹線の開業とともにホテルの建設ラッシュが続く函館駅前・大門地区の空き地面積が約2900m²と前年度から半減した一方、市電沿線地区や本町・五稜郭・梁川地区では大きな変化はない。空き店舗は15件減の633件で、駐車場への転用や事務所開設などで減少に転じた。

 毎年度、3地区から函館朝市を除く中心市街地での建物や土地の活用状況を目視・聞き取り調査し、中心市街地活性化事業の効果を検証している。

 駅前・大門地区の空き地は3件減の21件、3853m²減の2926m²と土地の有効活用が進む。ホテル建設のほか、工事に関連した仮設事務所の設置もあり、3年連続で減少している。

函館駅隣接地で新築が進む大和ハウス工業のロイヤルパークスER函館駅前。駅前・大門地区ではこのほかユニゾホテルとWBFリゾートがホテルを建設中だ

 空き店舗は13件減の234件。夜間飲食は閉店と新規出店がきっ抗しつつ、駐車場への転用も目立った。営業中の店舗は400件で、夜間飲食の新規出店が多いものの、閉店してホテルの建設予定地になったことなども受けて6件減っている。

 本町・五稜郭・梁川地区の空き地は23件、1万639m²でほぼ変化はなく、14年度から1万m²超が続く。空き店舗は2件増の291件で、夜間飲食の閉店が目立つ。空き店舗・店舗数とも変動は少ないが、夜間飲食を中心に店舗の出入りが激しい印象がある。

 市電沿線地区では、店舗解体や駐車場閉鎖で空き地が3件増の64件、565m²増の8187m²という状況。空き店舗は4件減の108件。仏具店や雑貨店などが閉店した一方、洋服店や飲食店などが新規出店し、駐車場の整備や事務所開設も見られた。

 駐車場は、月決めから時間貸しへの転用傾向がある。各地区で空き店舗を駐車場にする動きもあるが、ホテル建設地への活用や本町の立体駐車場解体で駐車台数は1万3454台と529台減った。

 市商業振興課の東出瑞乃課長は「本町のシエスタハコダテや、函館駅前のキラリス函館の再開発ビルには公共施設も入っている。今後も利用促進を図り、その集客効果が波及し、活発な民間投資につながれば」と期待を寄せる。


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