日韓徴用工問題

2017年08月22日 09時07分

 一流の手品師になれるかどうかの分かれ目は、「はったり」をいかに鮮やかに利かせられるかにあるらしい。心理学の学位も持つ手品師スティーブ・コーエン氏が著書『超一流の心理術』で明かしていた

 ▼「はったり」を観客に信じさせるには、自信を持ち断固とした口調でゆっくり話すことが重要だそう。才能のある手品師はどんな場合でも不安を外に出さずそれができるという。大胆不敵でなければならないのだ。コーエン氏は、この技術は一般の仕事でも使えると指摘する。例えば取引先との商談で妥当と思う以上の金額を提示してみよと勧めるのだ。そのときも気を付けるのは「それが当然の料金であるかのように振る舞うこと」

 ▼一流ならぬ凡人にはなかなか難しいが、この人物にはその種の才能があるのかもしれない。韓国の文在寅大統領である。先週、日韓間で既に解決済みの徴用工問題を蒸し返し、個人請求権は残っていると発言した。高値どころかないものをあるというのだから大胆不敵である。請求は当然であるかのような振る舞いだが、徴用工問題は1965年の日韓請求権協定で決着している。しかも文氏は、徴用工への補償は国内事案とした05年の盧武鉉政権の見解作成にも関わっていた

 ▼変わり身の技も見事に決めた手品で出したかったのは、どうやらハトでなく国民の歓心。狙い通り国民からは喝采を浴びたらしい。ただ日本からすると演者は違えどネタはいつもの日本たたき。「はったり」とまでは言わないが、種も仕掛けも結果も知っている手品ほどつまらないものはない。


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