マンションやホテル事業などを展開するアパグループ(本社・東京)は、旭川や釧路など道内未進出の4市で、ホテルの出店を模索している。フランチャイズ契約を中心にチェーン化を進め、「アパホテル」のブランド力を高める考え。2020年3月をめどに国内客室数10万室を目標に掲げ、東京など3大都市にとどまらず本道でもホテル網を拡大する方針だ。
道内で出店対象に挙げているのは、旭川をはじめ釧路、稚内、岩見沢の4市。札幌市内では近年、訪日外国人を中心に観光客でにぎわいをみせ、ホテル開発が盛んに進められている。
元谷一志社長は「札幌に行った経験のある人には、地方都市にも行きたいというニーズがある」との考えから、地方の未進出エリアでの運営を見据える。
5月には函館で地元のホテルを取得。札幌以外では帯広に次いで2地域目となった。
ホテル出店に当たり、新たに建設するのではなく、地元宿泊事業者とフランチャイズ契約を結ぶことを基本に検討。場合によっては買収なども視野に入れる。
元谷社長は、アパホテルの会員が1500万人に上っていることから、「ブランド名があれば集客はできる。街にアパホテルがあることが活性化にもつながるはず」と強調。地方への観光客誘致にも寄与する構えだ。