ハタナカ昭和とホッコン、北海道ティーシー生コン、留萌アサノコンクリートは、きょう1日からホッコン留萌工場で共同操業を始める。4社が出荷エリアとする留萌市、増毛町、小平町の需要が急激に落ち込み、今後も回復の見通しが立たないためで、厳しい経営環境下にある中、1プラント体制にして留萌南部での生コン生産存続を図る。
留萌南部の過去5年間の生コン出荷量を見ると、2014年は4万9960m³あったのが15年は2万7281m³に激減。その後、16年には1万6782m³にまで落ち込み、17年は1万6932m³、18年の見込みは1万4000m³と回復の兆しが一向に見えない状況にある。
南部地域では16年まで3つのプラントが操業していたが、安定経営の目安である1プラント当たり年間1万5000m³の出荷を大きく割り込んでいるため、17年3月に増毛プラントを休止。
しかし、原材料や輸送費用の上昇、人手不足といった経営環境の厳しさに加え、19年度に深川留萌自動車道の整備が完了すると、さらに需要の悪化が見込まれることから、ハタナカ昭和と北海道ティーシー生コン、留萌アサノコンクリートが共同操業する留萌生コンのプラントを休止してホッコンのプラントに集約することにした。留萌生コンは契約残の出荷が終わり次第、休止する。
生コンの共同販売を手掛ける留萌地方生コンクリート協同組合の原田英人理事長は「有事の際の代替機能としてプラントは複数稼働していることが理想だが、現在の経営環境を考えるとやむを得ない」と話している。