水中ドローンを橋梁点検活用へ アイ・ティ・エスが導入

2018年10月03日 12時00分

 アイ・ティ・エス(本社・札幌)は、産業用の水中ドローン「CCROV」を導入・販売している。前後左右、水平・垂直移動可能なのが特長。主に橋脚の水中部分の調査や点検への活用を想定している。空中ドローンと比べてまだ普及が進んでいないが、実証実験を重ねて活用法を広げるとともに操作性を向上させ、誰でも使いこなせるよう支援したい方針だ。

 橋梁は、国が定める統一的な基準により、5年に一度近接目視による点検をすることが定められている。しかし、橋脚の水中部分は人力の限界などもあって点検が難しい。

CCROVと専用コントローラー

 CCROVは「Shenzhen Vxfly Intelligent Information Technology社」(中国)製の産業用水中ドローン。長さ208×幅204×高さ158㍉で、重さ約5・5㌔とコンパクトだ。

 コードをつないで水中に投入し、スマートフォンか専用コントローラーで操作。専用アプリをダウンロードすれば、画面上で水中の状態を確認できる。

 アイ・ティ・エスは、正規代理店のCFD販売を通じて導入。事前に別の水中ドローンを使い、当別ダムで実証実験をした。下川紘資副社長は「一度機械の頭を下げてから方向転換しなければならず、クラックを見失ってしまうので、調査点検用途としては課題があると思った」と話す。

 CCROVは動画も撮影できる。最大で水深約70mまで潜水。「キャリブレーション」機能により、ドローンがどの方向を向いているのかが分かる。ライトを点灯させれば、暗闇でも活躍する。

利用イメージ

 操作は簡単。現段階では操作のため免許が不要だ。ただ「天候に左右されるし、水の流れもあるので、その点を考慮する必要がある」と下川副社長。「将来的には資源量調査や港湾での活用、人が入りにくい危険な場所でも使える可能性がある」と示唆する。

 「建設業界は人手不足。積極的にICT化を進め、作業の効率化を進める必要がある。それと同時に、若い人が魅力的に感じてくれる会社づくりをしなければ」というのが下川副社長の持論だ。企業説明会で水中ドローンの話をすると若者は興味を示す。「業界に興味を持ってもらうきっかけになるかも」と期待する。

 「まずは実証実験を重ねて、成果を上げたい。オペレーターも養成したい。水中ドローンが調査点検の一助となれば」と意気込む。


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