道建設部は9月29日、小樽市経済センターで建設産業魅力発信セミナーを開催した。前田建設工業(本社・東京)の岩坂照之技術研究所インキュベーションセンター長を講師に招き、同社のホームページ上で活動する「ファンタジー営業部」の成り立ちや取り組みを報告。小樽未来創造高の生徒や一般参加者ら70人が、アニメーションの構造物を通じて建設産業への理解を深めた。

アニメの構造物を設計する過程を実際の仕事と結び付けて紹介した

　建設産業に興味・関心のある高校生や保護者、建設従事者を対象に、身近な建設産業の面白さや魅力を知ってもらうのが目的。2018年度は苫小牧と小樽で開催した。

　岩坂氏は自社の紹介を通じて、ゼネコンや専門工事業、設計事務所、設計コンサルの違いなどを説明。「建設業はＰＲが下手。いかに一般の人に建設業の仕事や技術を理解してもらえるかがテーマ」とし、ファンタジー営業部発足の経緯や上層部への説得、アニメの版権交渉、社外協力を受けるためのやりとりなどを振り返った。

　また、阿部建設(本社・小樽)の若手技術者として岩船匠真さん、佐々木要人さん、越後谷竜也さんが入社後に携わった仕事をそれぞれスライドを交えて紹介。さまざま体験を通して建築・土木工事をやり遂げた充実感を語っていた。