不動産サービス大手のCBRE(本社・東京)は11日、札幌グランドホテルで不動産フォーラムを開いた。坂口英治社長兼CEOとサンケイビルの飯島一暢社長CEOによるトップ対談で、道内観光の課題や札幌都心部での再開発の可能性を議論。飯島社長は、所有するパークホテルとグランドホテルを建て替える際は、要人を迎え入れる高級ホテルにすることを示唆。その次のステップとして、中規模のオフィスビルを札幌都心部に設ける構想を明かした。
飯島社長は北海道エリアの不動産戦略として、観光をキーワードにホテルに特化した開発を進めることを強調。外国人に人気の高いニセコを引き合いに「第2のニセコとなる未開拓のエリアはあり、開発できるチャンスもある」と述べた。
その上で、本道の観光には交通、情報インフラで課題があると指摘。対策として新千歳空港と札幌都心部の距離感の解消や、小型飛行機で都市間を結ぶコミューター航空の定着を提案する。
坂口社長は、建て替えを検討しているパークホテルとグランドホテルについて質問。飯島社長は「再開発は考えている。札幌の顔として、ふさわしいホテルをつくらなければいけない」と答えた。
札幌でのオフィス開発に関しては「築年数の古いビルを相当見掛ける。新たな機能を持ったビルを提供できれば、床を埋める自信はある」と言及。サンケイビルで展開しているBCP対策を備えた中規模ビルを、札幌で展開する可能性を示唆した。