34億円投じバイオガスプラント新設 陸別町と陸別町農協

2018年10月22日 12時00分

 陸別町と陸別町農業協同組合は、共同で陸別町中トマムに新設するバイオガスプラントに2019年度にも着工する予定だ。施設整備費は34億3700万円を試算。受け入れるふん尿の量は経産牛換算で2600頭分とし、最大出力は800㌔㍗を見込む。11月中旬までに設立する第三セクターが発注業務を担当。設立次第、実施設計を外注し、18年度末までに完了させる。19年度から2カ年で整備し、20年秋の事業開始を目指す。

 町と農協は、再生可能エネルギーを活用した循環型まちづくりを構想。バイオガスプラントを運営することで、堆肥散布による悪臭問題の解決や電力の地産地消、新産業や雇用の創出を図る。

 事業実施に当たり、第三セクターとして発電会社と堆肥処理会社を設立する。発電会社は町と同農協が出資。堆肥処理会社はこれに地元農家が加わる。19日の陸別町臨時議会で、出資金を計上した一般会計補正予算案が可決された。どちらも株式会社で、運営は農協が担当する。

 施設整備費を会社別に見ると、発電会社は発電機などで21億3700万円、堆肥処理会社は貯留槽や外構などで13億円をそれぞれ見積もる。

 十勝管内では、ことしに入り、北海道電力の系統の空き容量不足によって売電ができないため、各地で発電事業の計画見直しを迫られている。同事業は、17年12月までに北電に申請し、売電枠を確保していた。

 野尻秀隆陸別町長は、町内酪農業の喫緊の課題に家畜のふん尿処理を挙げ、「手間や経費を軽減し、家畜の増頭につなげたい」と、建設に強い意欲を示している。


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