■留萌高・笹森さんが優秀作品賞
「自信作で入賞する自信はありました」―。道が主催する2018年度高校生建築デザインコンクールで留萌高電気・建築科3年生の笹森亜久里さんが優秀作品賞を受賞した。8校172人から111点の応募がある中、入賞は10作品という狭き門。挑戦2年目で実現した悲願の入賞を先生たちは拍手でたたえた。
6月に十勝エコロジーパーク内の屋外トイレという課題が公表されてから夏休み返上で設計に没頭。3カ月余りで完成させたのは、木の風合いを強調し周囲の自然と調和した作品だった。
笹森さんは「設計中はつらいと言うより楽しかった。出来上がったときは最低でも佳作は取れるという自信があった。でも受賞は光栄なことで今回の経験を将来に生かしたい。将来は設計士になりたい」と力強く思いを語った。
留萌振興局の勝谷裕建管担当副局長が15日、賞状と記念の盾を同校で笹森さんに伝達すると先生たちは拍手で偉業をたたえた。小林為五郎校長は「今回の経験を後輩につなぎ来年はぜひ最優秀賞を獲得できるようにしてほしい」と激励し喜びを分かち合った。(留萌)
■苫小牧工高からは14人に栄誉
道は15日、2018年度高校生建築デザインコンクールで最優秀作品賞を含む最多の7作品が入選した苫小牧工高で表彰式を開いた。椿谷敏雄建築局長が同校の受賞作品制作者14人に賞状と盾を贈り、栄誉ををたたえた。
コンクールは、日本建築家協会道支部、北海道建築士事務所協会、北海道建築士会との共催で1996年から企画。最優秀作品賞は道が実際に建設している。
今回の課題は、音更町内の道立十勝エコロジーパークにあるフワフワドームの屋外トイレ。全111作品のうち、定時制1年生の鈴木達也さん、板垣謙典さん、松芳大輔さんが共同制作した「フワフワトイレ」が、周辺と調和し実現性のあるデザインだとして最優秀作品賞に選ばれた。
賞状授与後に椿谷局長は、卒業後も建築に携わることを願い、「北海道でより多くの建物を造り上げ、道民に幸せを与えてほしい」とあいさつ。
来賓として出席した苫小牧市選出の遠藤連道議は「若い人の素晴らしい活躍が建設業の活性化につながる」と祝福した。
最後に受賞者を代表して鈴木さんが「定時制1年生の私たちが最優秀に選ばれ、うれしいと同時に信じられない気持ち」と述べ、設計した建物の完成を待ちわびていた。
フワフワトイレの建設は、早くて19年度を予定している。(苫小牧)