■12月中旬、札幌2号店設置 20年までに1000戸超目標
宿泊施設の運営などを手掛けるSHI(本社・福岡)は、札幌市内で賃貸マンションを用途変更した長期滞在向けホテル事業を強化する。近く道内1号店である「ストライプ札幌」の客室を165室に増やして全館をホテルとするほか、12月中旬に2号店の設置を計画。増加する訪日外国人やグループ旅行者をターゲットとし、2020年までに札幌圏域で1000戸超の運営を目指す。
同社は賃貸マンションを、キッチンや洗濯機などを備えた長期滞在型ホテルに改修し、福岡市博多区を中心に15棟271室運営している(10月末現在)。訪日外国人の需要を取り入れようと、ドミトリータイプの宿泊施設を別ブランドで2棟展開中だ。
福岡と同様に札幌は観光需要が高く、ホテルが不足していることから、新たな営業拠点として出店を強める。
札幌市北区北7条西6丁目2の27にある「ストライプ札幌」は賃貸マンションの一部34戸を用途変更し、ホテルとして運営してきた。今後の観光需要を見込み、残りの住居も改修して全室を宿泊施設とする。JR札幌駅北口から徒歩5分の立地を生かし、4人以上で長期滞在する訪日外国人などの観光客をターゲットにする。
また、2カ所目について同社の担当者は「12月中旬の開業に向け、準備を進めている」と話す。札幌市内への営業事務所設置も検討中。今後は、30m²以上の部屋を持つマンションを対象に取得を進める考えだ。
近年、札幌市内では福岡勢のホテル出店が目立っている。福岡地所は中央区北3条西2丁目1の1で「ホテルFORZA(フォルツァ)札幌駅前」を建設中。西日本鉄道は道庁そばの北4条西5丁目にある北海道林業会館の建て替えプロジェクトに参入し、準高級ホテルの「ソラリア」を開業する予定だ。どちらも道内初出店となる。