道内ガソリン価格の軟化が止まらない。資源エネルギー庁のまとめによると、4日現在の道内レギュラーガソリン平均価格は1㍑当たり141・6円で、前週から0・2円値下がりした。直近のピークだった2018年10月時点に比べて20円近い下落。帯広で勃発している価格競争などが道内全体の平均価格を押し下げている。軽油は125・2円で横ばい。シーズン後半戦に入った灯油は、92円ほどで底堅く推移している。
道内のガソリン価格は18年末から軟化傾向が強まり、1月中・下旬は石油元売りの卸価格上昇を受けて上昇に転じたものの、2月に入って再び下落している。
主因は帯広での価格競争。安値量販店が昨年末にオープンし、市況が落ち込んでいる。2月上旬で128円の超安値を掲げ、他社は130円台前半で追随する構図だ。
札幌は135円前後が中心値。函館は130円台、旭川は130円台後半から140円台が主流となっている。いずれも年明け以降、大幅な値動きは見られない。
アジア指標原油となる中東産ドバイ原油は足元60㌦台前半で推移。対米㌦の為替は109円台を付けている。石油元売り各社の卸価格は、1月中・下旬は値上げとなったが、それまでの値下げ分と相殺される格好となり、店頭市場の値動きにつながっていない。
折り返しを迎えた灯油市場は店頭、配達売りとも90円台を堅持している。資源エネ庁の調査によると、4日現在の道内平均価格は、店頭売りが1㍑当たり90・3円、配達売りは92円。18年11月に付けた直近の最高値から10円余り値下がりしたが、17年2月の水準とは10円、16年2月の水準とは20円ほど高い。
販売業者は「本州の不安定な天候も影響し、灯油価格は今後も固く推移するのでは」とみている。