釧路市は、釧路港西港区第3埠頭(ふとう)のコンテナヤード拡張を、3月にも公告する。同埠頭でのコンテナ取扱量増加を踏まえて拡張するもので、年内完成、年明けの供用を目指す。
2009年に第3埠頭先端部にガントリークレーンが設置された釧路港では、年々コンテナ取扱量が増加。17年は2万3000TEU(1TEU=20コンテナ1個分)に達したため、18年度9月補正で予算を確保し、背後にあるコンテナヤードの800m²拡張に取り掛かった。工事は村井建設が1750万円で落札。この完成により、対応能力は1500TEU増えて2万7600TEUにアップする。
しかし、19年の取扱量が2万6700TEUに上る見通しとなり、拡張後もすぐ限界に達する可能性が出てきたため、さらなる拡張に踏み切る。
22日開会の定例市議会へ提出した18年度港湾事業会計補正予算案には固定資産購入費1億3050万円を盛り込み、ゼロ市債として発注する工事の限度額4億2723万8000円も設定する。
拡張整備の対象は、第3埠頭中央部に位置する三ッ輪運輸の所有地1万4500m²。補正予算成立後すぐに売買契約を結び、工事発注手続きを進める。
凍結深度を確保するため、全体を80cm掘り下げて45cmの厚さで路盤材を投入。その上に厚さ35cmのコンクリート舗装を施す。この拡張に伴いSOLAS条約に基づいて設置しているフェンス、監視カメラ、照明灯も備える。このうち本体工事は年度内公告を目指すが、フェンス、監視カメラ、照明灯の設置はそれぞれ4月以降に発注する。
この拡張により対応能力は1万4500TEU増大し4万2100TEUとなる。釧路港のガントリークレーンは1基で6万4000TEUまで対応できるため、2基目の増設は当面ない。