厳しい寒さから身を守る必要があるからだろう。冬は体に脂肪が付きやすい。体温維持にエネルギーを使うためついつい食べ過ぎる上、外に出るのがおっくうになって活動量も減る
▼「人参をくわえ肥満の雪だるま」アルバー静。道理で雪だるまがほほ笑ましく感じるわけである。体重は徐々に増えていくため日々の自覚はさほどない。ただ、春を目前にした今頃の時期には体が一回り大きくなっているという寸法だ。その状態で去年はいていたズボンに足を通してみると、出っ張った腹に邪魔されてファスナーがなかなか上がらない。無理やり閉めて歩き出すと、今度は屈んだ拍子に尻の縫い目がビリッ。「多すぎるとふたが壊れる」の例え通り、無理をするとろくなことがない
▼最高裁が12日、テレビを視聴できるワンセグ機能付き携帯の所有者もNHKと受信料契約を結ぶ義務があるとの決定を出したと聞き、体に合わなくなったズボンのことが思い浮かんだ。放送法も実態と合わなくなっているのでないか。放送法は受信装置の設置者に契約を義務付ける。原告は自宅にテレビを設置せず、ワンセグも視聴しないため契約義務は生じないと主張していたそうだ。最高裁はこれを退け「携帯」も「設置」に含むとした2審判決を支持したのである
▼「携帯」も「設置」? 納得できる人はどれくらいいるだろう。大きく様変わりした現実を古い法に押し込んでいるように見えて仕方がない。国会で議論し条文を見直すのが先でないか。皆がふに落ちない法解釈が続くと、NHKの尻もビリッと