国際バルク戦略港湾として整備を進めた釧路港国際物流ターミナルに、外航船第1船が来港した。9日には運営を担う釧路西港開発埠頭(本社・釧路市、鈴木信社長)主催の歓迎セレモニーが開かれ、蝦名大也釧路市長ら関係者がテンポラーダ船長に花束や記念品を贈った。
西港区の第2ふ頭先端部にマイナス14m岸壁を新設し、大型のアンローダーやベルトコンベヤーなども備えた同ターミナルは、昨年11月に完成式を挙行。その後は実際の船舶を使った負荷試運転で機能に問題がないことを確認し、3月29日付で供用開始した。
供用後、既に3隻がこの岸壁で荷役しているが、従来のマイナス12m岸壁では接岸できないクラスの船が来港したのは今回が初めて。着岸は5日で6日から荷役作業を始めていたが、土日を挟んだこともあり関係者の日程が確保できたこの日の開催となった。
今回の船は、パナマックス級より一回り大きい全長228m、載貨重量トン数8万2549㌧のマノソスP号(リベリア船籍)。米国・シアトル港でトウモロコシ5万4000㌧を積み込み、釧路で2万5000㌧を降ろした後、10日に出港し名古屋港か志布志港に向かうという。
蝦名市長は「これまで他港で軽くしてから来ていた大型船が、ファーストポートとして直接入ってくるようになった。時間短縮と輸送コスト削減は、背後の酪農地帯にとって大きな効果」と話していた。
(北海道建設新聞2019年04月10日付1面より)