ロシア極東の植物工場、10倍に拡張 道銀系企業など

2019年05月14日 07時00分

 北海道銀行系の北海道総合商事(本社・札幌)などが、ロシア極東・サハ共和国で運営している植物工場の2期工事を完成させた。1期の10倍に当たる1haの施設で、トマトなどの生産が始まった。日ロ経済協力の事例として注目される中、今夏から来年にかけてさらに2・2ha分の増設を予定している。

 14日に同共和国ヤクーツク市にある現場で竣工式を行う。サハのアイセン・ニコラエフ首長、道銀の笹原晶博頭取、北海道経済産業局の牧野剛局長、北海道総合商事の天間幸生社長らが参加する見込み。

 植物工場は、日本から輸入したAGC製フッ素フィルムで2重窓のような2層構造を造り、ガスボイラで暖めた空気をフィルムとフィルムの間に送り込んで温度を確保する仕組み。1棟当たり長さ120m、横幅17m、高さは最頂部で11mとなり、2期工事では5棟を建設した。農業施設建設のホッコウ(本社・札幌)が技術協力した。

 施設は、地元ヤクーツク市系列企業や北海道総合商事などが共同出資する特別目的会社「SAYURI」が運営する。生産物は地元のスーパーなどを通して販売する。

 サハ共和国は日本でいう県の一つに当たる。冬の気温がマイナス60度を下回ることもある寒冷地で、特に冬場の野菜不足が深刻。2016年に開設した試験棟で野菜の通年生産が可能と判明し、拡張工事を進めていた。

 2019年5月14日付の北海道建設新聞(2面)に解説記事を掲載しています。

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