札幌市内で2019年4月に新規発売された分譲マンションは、14物件107戸だったことが住宅流通研究所の調査で分かった。ことしに入って100戸台をキープしているものの、前月と比べ33戸減少。新規成約は20戸減の56戸にとどまった。同研究所では、契約の関係で3月まで8%の消費税率が適用されたことから、駆け込み需要の反動によるものと分析する。
内訳は、中央区が8物件52戸、北区が1物件9戸、白石区が1物件21戸、豊平区が2物件15戸、西区が2物件10戸。新規分譲平均価格は3890万円となっている。
4月の発売は14物件中12物件が期分け販売による継続物件。初売りは、三井不動産レジデンシャルのパークホームズ札幌大通東ザレジデンス第1期とクリーンリバーのフィネス南郷18丁目駅前レジデンス第1期の2物件のみだった。
ことし1―4月の新規発売は468戸で前年同期並みだが、販売エリアが中央区に偏り、郊外での供給が極端に少ない。東、厚別、清田、南、手稲の5区はゼロだ。同研究所担当者は「中央区以外の区からの発売で活気づいた昨年とは大きく様相が異なる」と指摘する。
成約は前年からの繰り越し分を含めて121戸。このうち新規107戸の成約戸数は56戸(成約率52・3%)だった。 区別に見ると供給量の多い中央区の成約率は82・9%と最も多く、市電エリアで値頃感のある物件が注目を集めている。
4月市場の最多成約は、日本グランデ・土屋ホームが共同売り主の「グランファーレ桑園レジェンドスクエア第1期4次最終」の15戸。桑園エリアで平均価格3125万円の値頃感が人気を呼び、4カ月で全52戸が完売した。次いで多かったのは「パークホームズ札幌大通東ザレジデンス第1期」で、15戸のうち13戸を成約している。
4月末在庫は265戸。このうち4割近くが完成済み在庫だった。