北海道建設新聞社の関連会社、建新総合研究所(本社・札幌)は、石狩湾新港の歩みを紹介する「石狩湾新港の軌跡―第一船入港から現在、そして未来へ―」を発刊した。第一船の入港から40年が経過しようとする中、開発当時を知る北海道建設業協会の栗田悟副会長(元北海道開発局港湾空港部長)が資料や関係者への取材を基にその歩みをたどっている。
重要港湾の石狩湾新港は、巨大物流拠点となる背後地域の開発とともに、1970年に第3期北海道総合開発計画に位置付けられて閣議決定し、72年には石狩湾新港港湾計画が決定した。82年には第一船が入港している。
3章構成で、第1章がことし6月26日で勇退した田岡克介前石狩市長へのインタビュー。
第2章は「草創期 昭和の歩み」とし、起工時の計画図や写真からは当時の様子がうかがえる。
第3章は「平成の記憶」。開発の様子を捉えた写真、石狩湾新港管理組合が発行する「マリンプレス」を抜粋して紹介。開発の内容や活発化する海運の動向、企業の進出をたどっていく。
第1章で石狩湾新港の開発について語る田岡前市長は、市職員として起工当時から開発に関わり、市長に就任してからも港の発展に尽力してきた。前市長と栗田氏の談話からは、開発計画やその調整に奔走した関係者の息遣いまで聞こえてくるような内容だ。
A5判、253㌻。定価2700円(税込み)。
問い合わせは、建新総合研究所のホームページ(http://kensin-ri.jp)まで。購入申し込み用紙についてもここでダウンロードできる。