担い手確保 活動が実る
胆振地域で、林業の担い手育成に向けた取り組みが進んでいる。官民一体となって仕事の魅力を発信。今春、胆振東部地域林業担い手確保推進協議会(5月に胆振地域林業担い手確保推進協議会に組織変更)の活動が実り、2人の高校新卒者が業界に仲間入りした。イワクラ(本社・苫小牧)で働く南谷蓮人さんはその1人だ。
厚真高の出身。将来やりたいことがなかなか見つけられずにいたが、高校で職業について調べる課題が出たとき、林業について調べてみると「興味が湧いた」と話す。
昨年7月、高校で胆振東部地域林業担い手確保推進協主催の林業座談会が開かれると知った。1年生が対象だったが、先生に頼んで参加させてもらった。林業従事者2人から道具の説明や林業の紹介を受け、そこからは一直線。イワクラに就職し、苫小牧市内のホモゲン加工工場に勤務している。
「まだまだ分からない仕事が多くて大変。でもそれはどの仕事でも同じ。しっかりやりたい」と意気込む。
仕事をしていて一番うれしいのは作業がうまくいったとき。「先輩に褒めてもらえる」と笑みを浮かべる。そして、きちんと叱ってくれることをありがたいと感じている。
「林業というと森で木を切る仕事のイメージが強かった。加工や製材といろいろな仕事がある」と実感する日々。それを後輩たちに伝える日を楽しみにしている。(苫小牧)