ロケット事業化の鍵「ターボポンプ」 室工大と共同研究へ

2019年08月22日 12時00分

 インターステラテクノロジズ(IST、本社・大樹)は、室蘭工大と超小型衛星を打ち上げるための軌道投入ロケット「ZERO」の事業化に向け、技術の鍵を握るターボポンプを共同研究する。21日に札幌市内で記者会見し、ISTの稲川貴大社長と室工大の空閑良寿学長が抱負を話した。ロケット開発のスタートアップを応援する法人サポーターズクラブ「みんなのロケットパートナーズ」の新規加入者も紹介し、萩原建設工業(本社・帯広)や釧路製作所(同・釧路市)など9者の代表が支援を約束した。

 ISTと室工大は、ZEROの事業化を左右する、低コストのターボポンプを共同研究する。ZEROは超小型の人工衛星を宇宙まで運ぶためのロケット。全長22mと5月に打ち上げ成功した観測ロケットMOMOの3倍強の大きさで、ターボポンプなど技術的なハードルが高い。

 室工大は、航空宇宙機システム研究センター長の内海政春教授を中心に、白老エンジン実験場などで実証試験を重ねる。ISTスタッフ4人も研究者として参加していて、ターボポンプ開発で重要な役割を担うインデューサ(羽根車)は室蘭市内の企業に製作を依頼している段階だという。

 空閑学長は「確かな研究力をベースにした教育力で、今後もイノベーションを創出しながら北海道に貢献したい」とあいさつ。稲川社長は「超小型ロケットは多額の大プロジェクトにならず、打ち上げ時期を選ぶことなく軌道へピンポイントにのせられるのが特長。低コストのターボポンプを共同開発することで、ZEROを事業化させたい」と抱負を話した。

9者が「みんなのロケットパートナーズ」に新規加入した

 みんなのロケットパートナーズは、帯広信用金庫と釧路製作所、サンケミ、日本エア・リキード、室工大、萩原建設工業、北海道航空宇宙企画、北洋銀行、北海道ベンチャーキャピタルの9者が新たに参画。3月の設立から、延べ17者による産学官金の組織となった。

 釧路製作所の新名弘人社長は「MOMO開発で縦吹き架台を製作したが、今後はZEROのランチャー製作などで協力したい」とあいさつ。萩原建設工業の萩原一宏専務は「弊社は良くも悪くもコンサバ(保守的)な会社だが、支援を通して良い刺激を受けられれば」と話していた。


関連キーワード: 宇宙

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

航空写真や建設予定地の位置情報などを重ねて表示できる地図ベースの情報サービスです。
  • 日本仮設
  • 川崎建設
  • 北海道水替事業協同組合

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

コストコ 石狩湾新港に道内2店目を検討
2019年12月12日 (3,034)
五輪マラソンコース整備で9.4kmにオーバーレイ
2020年01月05日 (2,008)
仏アクサ 札幌・ヤマハセンター跡地に高級ホテル
2020年01月23日 (1,827)
ススキノラフィラ 20年5月に閉店 新ビルに建て替えへ
2019年10月18日 (1,694)
札幌北5西1・西2再開発を日本設計に実務委託
2019年12月27日 (1,647)

連載・特集

連載 おとなの養生訓 new

おとなの養生訓
第176回は「刺身を引く」。研ぎ澄ま された包丁で一気に引くと身が潰れず うまさが引き出されます。

連載 深掘り new

深掘り
地域発展には欠かせない、新技術と それを発展させたビジネスの創出。 〝勝ち〟にこだわる経営者らの発想や アイデアを紹介します。

連載 サハリン・スケッチ

重大NEWS2019 令和元年を振り返る
稚内市サハリン事務所の三谷将所長に、四半期ごとの定期連載で現地の様子を伝えてもらいます。