札幌市は18日、北海道新幹線整備に伴いJR在来線の札幌駅に新設する11番ホーム設置後のイメージを明らかにした。北側外壁が北口駅前広場側に約5mせり出し、ホームを支える柱や基礎が広場や地下通路、駐車場を貫く構造となる。対応するため、市は2020年2月を業務期間末に支障移転の設計をまとめ、JR北海道がホーム新設に着工する来秋までに移転工事を終える方向だ。
同日の市議会総合交通政策調査特別委員会に、市が報告した。
JR北海道は新幹線整備後も在来線本数を維持するため、在来駅北側に11番ホーム新設を計画し、同社が基本設計を進めている。せり出した新設ホームの北端を、広場と地下1階の地下通路を貫通する柱と地下2階駐車場に設ける基礎で支える構造を想定する。
これに伴い市が管理する広場面積が一部減少するほか、地下通路は一定間隔で柱が貫通。駐車場は基礎を設ける関係で34台分を廃止する見通し。
地下構造物の天井に設置した設備にも影響が出るため、新幹線整備の一環として鉄道運輸機構が費用を負担し、市で支障物を移転する流れだ。
市は2定補正で移転の調査設計費1400万円を予算化。26日に札幌駅北口施設改修工事実施設計を入札する。
当初は支障物の解体と復元設計をまとめて入札したが不調となり、今回は解体設計分だけを先行分離して再入札する。
市は20年2月をめどに設計をまとめ、新年度早々から移転工事に着工する見通し。並行して支障物の復元設計を進め、移転後の復元工事に備える。
(北海道建設新聞2019年9月19日付12面より)