企業立地促進と輸送力強化へ
札幌開建が整備してきた道央圏連絡道路泉郷道路が7日、開通した。千歳市の中央ランプから長沼町の南長沼ランプまでの8・2㌔。新千歳空港から274号を安全・快適につなぎ、企業立地の促進や輸送力の強化に貢献する。長沼南幌道路、中樹林道路の早期完成を通して整備効果のさらなる拡大を目指す。
道央圏連絡道路(一般国道337号)は、千歳市を起点に長沼町や南幌町、当別町などを抜け、小樽市まで延びる約80㌔の地域高規格道路。新千歳空港関連(延長9・2㌔)、美原バイパス(3・9㌔)、美原道路(8㌔)、当別バイパス(15・4㌔)は開通済みで、長沼南幌道路(14・6㌔)と中樹林道路(7・3㌔)の整備が進む。
泉郷道路は2006年度に着工。総事業費約253億円を投じた。8・2㌔のうち2・9㌔が暫定2車線、5・3㌔が4車線で、いずれも車道幅員は3・5m、総幅員は19・75m。ランプは南長沼[MAP↗]、泉郷[MAP↗]、中央[MAP↗]の3カ所設けた。
開通効果は、工業団地の企業立地促進や農産品輸送の利便性向上、アクセス向上による観光活性化と多岐にわたる。
千歳市は「工業団地のうち流通団地が最も道路に近い。さらなる企業立地や物流の利便性向上につながる」とし、長沼町は「道の駅の目の前に南長沼ランプがあり、利用者が増えるのでは」と期待を寄せる。
7日に予定していた開通記念式は新型コロナウイルス感染拡大防止のため中止になったが、札幌開建道路計画課の西山泰幸課長は「さまざまな機能を持つ道路。維持管理に努め、多くの人に使ってもらいたい」と呼び掛けている。
(北海道建設新聞2020年3月10日付12面より)