次世代足場がメイン 高所作業車も
日建片桐リースや片桐機械などで構成する片桐企業グループは、札幌市厚別区の下野幌テクノパーク[MAP↗]にある商品展示場を拡充した。次世代足場「ダーウィン」をメインに仮設資材を多数そろえるほか、橋梁点検や解体工事に便利な高所作業車などを展示。ゼネコンやコンサル向けに触れるだけでなく座学での研修会も企画している。グループの総合力を生かし、取り扱うレンタル品の良さを深く知ってもらいたい考えだ。
足場は、手すり先行工法に完全対応したクサビ緊結式のダーウィンを推す。支柱の径が42・7㍉と従来型の足場より細く持ちやすい。重量も軽く、持ち運びの負担を軽減できる。一層当たりの高さは1800㍉を取れ、ゆったりとした作業空間を確保できる。
クサビを起こす動作のないオンディスク方式を採用する。柱ジョイントもワンタッチ式のオートロックのため、組み立て時の手間を大幅に省くことができる。
円形のプラントやタンクに有効なR型対応部材も用意する。両端は24―30度の範囲で角度を付けることができ、標準型のダーウィンと1スパンずつ配置することで適切な強度を確保する。従来式のように単管クランプで調整する手間がない。このほか、ダーウィンを型枠支保工に応用することを提案している。
全天候型上屋システムのADMパネルとダーウィンを合わせた仕様も提案する。ADMパネルはキーストンプレートと溝型鋼、梁材を一体化した上屋で、クレーンで足場の上に架設するだけで設けられる。ダーウィンが持つ作業性との相性が良く、特に人手不足や工期の限られる現場で勧めている。
橋梁や大空間建築の維持補修には、先行床施工式システムつり足場「クイックデッキ」をアピールする。主梁はトラス構造で高強度と軽量化を両立。専用の高強度チェーンとの組み合わせで1m²当たり350㌔㌘の最大積載荷重を持つ。デッキの上に足場を組むこともできる。
基本構成部材が全てシステム化され、専用工具を使うことなく人力で組み立てられる。つりチェーンの間隔が5mと広いため、快適な作業空間を確保。床は段差や隙間がないため、6輪の台車をスムーズに行き来させたりできる。
日綜産業(本社・東京)の製品で、道内の取り扱いは日建片桐リースのみ。最近はイベント施設の天井耐震化などで使われているという。
内装工事にはアルミ合金製の移動式室内足場を勧める。エレベーターに乗せられる折り畳み式で、重さは最大200㌔㌘まで対応する。はしごや補助手すりなどオプション品も充実していて、スピーディーに組み立てたり収納しながら流れに乗った作業ができる。
道具や材料を手軽に移動できる軽量アルミ製6輪棚台車も展示する。積載荷重300㌔㌘、1棚当たり75㌔㌘まで載せられる。折り畳んでしまえるため、保管スペースの限られる現場で重宝しそうだ。
高所作業車は、広々とした作業スペースの取れるデッキタイプを勧める。ゼネコンやコンサル向けに特別教育を開いていて、使用までのフォロー体制が充実しているのも特長だ。
日建片桐リースの紺田直裕課長は「最新の仮設資材や建機などに触れながら知識を深めたり、施主や設計、元請けに対するプレゼンテーションの場に活用してもらえれば」と話している。
(北海道建設新聞2020年6月12日付3面より)