デジタルサイネージ・LEDビジョンの製造・販売を手掛けるネットドア(本社・札幌)は、設計からシステム開発・企画、コンテンツ制作、設置、運用、管理までをワンストップで提供する。鏡に埋め込むタイプのデジタルサイネージなど、斬新なコンテンツを生み出し、注目されている。
鏡下部に埋め込み 滞在時間を有効活用
「MirrorSign(ミラーサイン)」は、鏡に埋め込むタイプのデジタルサイネージだ。美容室などに提案。鏡の下部スペースを有効に使い、映画や広告を流せる。
女性が美容室に滞在する平均時間は約1時間46分。鏡の前に座っている時間が長いため目を引きつけることができる。自社サービスや商品を宣伝すると、販売促進になる。鏡を取り換えるだけで利用できるカスタマイズタイプ、鏡台とセットになっている鏡台セットオリジナルモデルの2種類を用意している。
このほか、自動ドアのガラスの間に透過ビジョンを埋め込んだ「自動ドア一体型シースルーLEDビジョン」など斬新なコンテンツを生み出している。「サイン(広告)からコミュニケーション(ツール)へ」がコンセプト。見ている人が楽しめるようなエンターテインメント性を重視し、開発に取り組む。
スマホでオーダー コロナ禍にも安心感
コロナ禍で注目されるのが、スマートフォンで注文ができるセルフオーダーシステム「i―Order」。アプリ不要で、スマホでQRコードを読み込むだけで注文が可能だ。
顧客がスマホでオーダーすると、クラウドに内容が入る。管理用マスタータブレットにオーダー指示が出されるほか、厨房(ちゅうぼう)のキッチンプリンターからオーダー内容がプリントアウトされる。
飲食店やホテルのルームサービスなどで活用されている。最近はデリバリー業務を展開する店からの引き合いが増加。オンラインで注文が完了すれば、電話がつながらず注文を諦めることによる売上損失を防げる。
テーブルにタブレットを置き注文をとるテーブルオーダーシステムは、管理の手間やメンテナンス費がかかる。新型コロナウイルスの影響でタッチパネルに触りたくないと感じる人が増えると、自分のスマホから注文できるi―Orderの需要も高まるとみている。
将来的には天気などのデータを基にメニューを売れそうな順に並び替えたり、性別や年代を入力するとお勧めを提示する機能の搭載を考えている。また、観光分野に貢献できる試みにも力を入れる。
藤田知直取締役COOは今後の目標に関し、「利便性の追求とデジタルマーケティングを活用し、得たデータを基にさらなる新しいサービスを展開したい」と意欲を示す。
(北海道建設新聞2020年6月19日付3面より)