コロナとの付き合い方

2020年07月29日 09時00分

 新型コロナウイルスの緊急事態宣言が解除されて2カ月が過ぎた。ウイルスを力ずくで封じ込める時期から、ある程度の感染を許容して上手に付き合う段階に移っている

 ▼ただこれがなかなか厄介だ。例えばマスク。当方は普段、屋外でマスクをしていないが、店ですぐに装着できるよう出しやすくはしてある。ところが店の中をしばらくさまよった揚げ句、はたとマスクを着け忘れていることに気付いたりするのだ。慌てて出して口元を覆う。冷や汗である。先の連休にはこんな出来事もあった。とある道の駅へ行くとスマホで仲良く自撮りをしている男女がいた。たまたま横を通ったため「シャッター押しましょうか」と申し出ると、笑顔で「いえ大丈夫です」とのこと

 ▼断られて気を悪くしたわけではないが少し心に引っ掛かるものがあった。その答えを見つけたのは家に帰ってからである。たぶん自分のスマホに触れてほしくなかったのだ。コロナはどこにいるか分からない。いらぬ気を遣わせてしまった。困っている高齢者や目の不自由な人の手を引く、落とし物を拾ってあげる―。そんなこれまで当たり前にしていた行動をとるにも、いちいち感染の可能性を考えねばならない昨今である。このコロナは人と人との信頼関係にくさびを打ち込む。社会を壊そうとしているようで実にたちが悪い

 ▼きのうの感染者は本道が札幌のみで3人にとどまったものの、首都東京は266人に上った。付き合いはまだ当分続きそうだ。とはいえ上手な付き合い方が人を遠ざけることなら、寂しい話というほかない。


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