道内建設会社 毎週5社のペースで消える

2020年08月31日 12時00分

許可業者、直近10年間に11.9%減/人口減少地域で深刻 

 建設会社が毎週5社消える―。本紙が道内のデータを分析したところ、直近10年間、こんなペースで業者が減ったことが明らかになった。特に減りが著しいのは道北・道南など人口の少ない地域だ。少子高齢化が進む道内で今までの状況が続けば、各地で工事の担い手がいなくなり、地域が存続できなくなる懸念がある。(経済産業部・吉村 慎司記者)

 全道の建設業許可業者数は、2009年度末から19年度末までに2634者減った。例えるなら週の平日5日間、毎日1者が業界から去った計算だ。10年間の減少率は11.9%。全国ベースは同期間に7.9%減で、本道はより速いペースで縮小している。 道内を振興局単位で見ても、増加した地域はゼロ。だがそれぞれの経緯からは、ここ数年で踏ん張りを見せているグループと、歯止めのかからないグループに分かれる。

 前者は札幌が位置する石狩を筆頭に十勝、胆振、上川で、減少幅は7―12.2%だった。このグループはアベノミクスで公共事業が急増した13年度を機に底打ち傾向となり、中でも石狩、胆振、上川はここ数年プラスを記録している。とりわけ規模が大きい石狩は、16年度を底にその後3年で170者増加。この影響で、全道合計の業者数はここ3年間ほぼ横ばいとなっている。

 後者グループは宗谷、日高、留萌、桧山だ。アベノミクスの恩恵を顕著に見せることなく減少トレンドが続き、元の企業数が少ないこともあって減少幅は18・6―22.5%と大きい。中でも留萌は増加に転じた年が10年間1度もなかった。

 要因と見られるのは地域の人口減少による働き手不足だ。4地域は、道内で人口減の激しい地域とそのまま重なる。全道の人口(外国人除く)は10年3月末から20年1月1日までの10年弱で5.3%減ったが、4地域は15・2―19.7%減で、やはり最もマイナス幅の大きいグループとなる。

 人口減と高齢化はセットだ。全道の65歳以上の比率は現在31.7%だが、桧山は42%と突出して高く、留萌が39.5%で続く。高齢化の進行とともに、地域で後継者候補が見つかりにくくなる。

 ただ、人口減少地域への建設投資が著しく減っている様子はない。北海道建設業信用保証(北保証)の11―19年度の保証請負金額は、例えば宗谷なら年額300億円前後で安定している。同じく宗谷で建築確認申請件数を見ると、減少傾向にはあるもののおおむね年間160―190件で推移している。今のところ、廃業などで事業者が減った分はほかの建設業者が受け皿になっていると考えられる。

 だが人口減は止まらない。国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、ことしから30年までの10年間で道内人口は42万人減少する。4地域は今よりさらに2割前後減る見込みだ。高齢化も一段と進行する。このままでは受け皿となる建設業者も消滅しかねない。地方衰退への対策は待ったなしだ。

(北海道建設新聞2020年8月28日付1面より)


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