先日、用事ついでに北広島駅からエルフィンロード(札幌恵庭自転車道線)を札幌方面に歩き、しばし紅葉狩りを楽しんだ。ことしは発色の決め手となる寒暖差がちょうど良かったとみえて、全体に鮮やか
▼「白露の色はひとつをいかにして秋の木の葉をちぢに染むらむ」藤原敏行。まさに透明な露が木々を色とりどりにする不思議である。坂を上り切った先で真っ赤に色付いた紅葉を見た時は思わず感嘆の声が出た。加えて風情を感じたのが所々で道を覆い尽くしていた落ち葉である。前の晩に吹き荒れた強風によって、ふかふかの黄色いじゅうたんが作られたわけだ。歩を進めるごとに小気味よい音を立てる。「散歩道落葉集まりドレミファソ」(小笠原さくら)の句を思い出した
▼紅葉来たりなば雪遠からじ。11月に入り、本格的な冬ももう目と鼻の先だ。本道にいよいよ雪の便りが届き始める。今週は平地でもうっすら雪の積もる所がありそうだ。峠越えを予定している人は冬タイヤへの交換が必須である。札幌管区気象台が発表した10月31日からの1カ月予報によると、1週目は低気圧や寒気の影響で全体に曇りや雨が多く、雪の降る所もあるという。2週目以降は日本海側が曇りや雨、雪のぐずついた天気、太平洋側が晴れの典型的な冬型の気圧配置になるらしい
▼「この冬をここに越すべき冬支度」富安風生。そろそろ冬支度をしながら気合いを入れ直さねばなるまい。本道に暮らす者の年中行事である。支度を終えたころには色とりどりだった山も白一色に変わっていよう。また長い冬が始まる。