〝11月11日〟はさまざまな記念日が制定されている。有名どころでは江崎グリコによるポッキー&プリッツの日。建設関連では公共建築協会が制定した公共建築の日や、日本配線システム工業会による配線器具の日に当たる。変わり種ではサッカーの日や豚まんの日、麺の日など。記念日を中心にあれこれ見る。
公共建築協会が制定した公共建築の日は、1111を柱4本にイメージし制定した。国会議事堂の完成が昭和11年11月だったことも由来するという。北海道地区ではフォトコンテストが企画され、ことしは「公共建築と風景、街並み」をテーマに、110点の中から大倉山ジャンプ競技場を収めた作品をグランプリに選んだ。
日本配線システム工業会は、2口コンセントのプラグ差込口の形状をイメージし記念日に制定した。配線器具や分電盤の役割を広く認識してもらい、安心・安全な暮らしのために定期的なチェックを喚起するのが狙い。パンフレットを作るなどし、安全点検と高機能器具への交換を勧めている。
全日本鏡連合会は鏡の日と定める。11と11が左右対称にあり、漢数字の「十一」を裏返しても同じ鏡文字になることが理由。2006年7月に日本記念日協会から登録認定を受けた。
電池工業会は、漢数字の「十一十一」が「プラス・マイナス・プラス・マイナス」に見えるため電池の日と定める。もともとは前身の日本乾電池工業会が1986年に制定した。現在は11月11日から、12月12日の「バッテリーの日」までを電池月間として、電池の正しい使い方などを呼び掛けている。
変わり種ではサッカーの日がある。スポーツメーカー・ミズノの直営店が公募し決まった。サッカーは11人対11人で戦うため。日本折紙協会は、1918年11月11日の第1次世界大戦停戦を示す世界平和記念日に、千羽鶴と重ね合わせて「折り紙の日」とした。
このほか11を豚の鼻に見立てた「豚の日」、細長い麺を表現した「麺の日」などが当たる。日本靴下協会は、11と11が靴下2足を並べた時の形に見えることから「靴下の日」とし、靴下が左右ペアにあるよう、恋人ペアで靴下を贈り合おうと呼び掛けている。
番外編では、2024年度に新1万円札の図柄になる実業家・渋沢栄一の命日が(1931年)11月11日。地崎組(現・岩田地崎建設)3代目社主で、1979年の第2次大平正芳内閣時に運輸大臣を務めた地崎宇三郎氏も(1987年)11月11日に亡くなった。1が4つ並ぶ11月11日は何かと意味深い。
(北海道建設新聞2020年11月11日付3面より)