本道はあしたから、低気圧の通過とともに真冬より冷たい寒気が入り込み、雪や風の強まる所があるそうだ。真冬日も増えるらしい。名残惜しいが、秋のおまけのようなこの穏やかな日々ともそろそろお別れしなくてはならない
▼「寒波急日本は細くなりしまま」阿波野青畝。急な寒さに日本列島が細い身をさらに縮めているというのだろう。本道もわれわれの身もこれからしばらくの間、かなり細くなるのでないか。気象庁がおととい発表した最新のエルニーニョ監視速報によると、今冬は「ラニーニャ現象が続く可能性が高い」という。大きな影響はないというが、ラニーニャ発生時は日本に寒気が流れ込みやすくなるとの説もある。少雪だった昨季と同じではあるまい。油断はできない
▼除雪を担当する建設業者の出動準備も整っているようだ。各地から安全祈願祭や事務所開きの報が伝わってくる。ただ、今季はいつもと勝手が違う。新型コロナウイルス対策が新たに加わったからである。厄介この上ない。同建設部がまとめた感染防止対策を見ると、長時間のミーティングを避けることや、シーズンを通じてオペレーターと助手の組み合わせを変更しないことをうたっている。さらにキャビンは常時窓を開けて換気に努めることも
▼過酷な除雪作業がさらにつらくなるのは間違いない。もし除雪業務従事者がコロナに感染すれば、交通機能がまひする事態も起こり得るのである。生活と物流を守る除雪は冬の本道の生命線だ。例年以上に、冬将軍と戦う除雪業者への応援と協力を忘れないようにしたい。