湿地環境の創出を評価
十勝管内の建設業やコンサルタント業などで組織する十勝川中流部市民協働会議(柳川久代表)の活動が、第23回日本水大賞の環境大臣賞を受賞した。河畔のヤナギ再樹林化を防止し、伐採工事量を抑制することで温室効果ガスの排出量を減らすとともに、湿地環境の創出により生物多様性維持を図ってきたことが評価された。
日本水大賞は日本水大賞委員会(事務局・日本河川協会)と国土交通省が主催。今回の応募総数は133件あり、水に関する優れたアイデアや取り組みを表彰した。
環境大臣賞は、人と健全な水環境の触れ合い、水生生物生息環境の保全活動が対象。十勝川中流部市民協働会議は帯広開建の河川協力団体として、持続可能な開発目標(SDGs)への貢献を目指し、具体的な数値目標などを掲げて河川環境保全活動を進めてきた。人工湿地の継続的な維持管理が氾濫原湿地の保全に寄与している点も高評価を受けた。
表彰式は6月に東京都内で予定。事務局を務めるアークコーポレーション(帯広)の和田哲也専務は「建設産業の役割は環境保全の観点につながっている。活動が社会的に評価されてうれしい」と話した。(帯広)
(北海道建設新聞2021年4月13日付7面より)