CocoHarete(本社・旭川)による飲食・物販テナント施設「旭川ここはれて」プロジェクトが始動した。25日に開いた記者会見で杉村太蔵社長は「まちの中心部に魅力を取り戻すのが旭川活性化の第一歩だ」と意気込む。地元の関係者らと共に、買物公園の再生に向けて協力する方針だ。
元衆議院議員で、旭川市出身のタレントでもある杉村社長は2020年から、旭川フードテラスのテナントを借り上げて貸し出すプロジェクトを実施。新たに買物公園を挟んで向かいの区画にある5条通8丁目1253の1ほかの敷地1508m²を取得して、飲食・物販のテナント施設を整備するプロジェクトを立ち上げた。
建物はW造、平屋一部2階の7棟、合計延べ700m²を新築。1店舗当たり23―26m²程度の規模で、テーブルや椅子、キャビネット、食器などインテリアには地元、旭川家具工業協同組合の製品を使用する。
敷地の中央部には緑地を設けて、テラスや公園としても利用できるようにする。設計を担当した街制作室の国分裕正社長は「買物公園再生のシンボルとなる場所。家でも職場でもないサードプレイスを目指した」と設計意図を説明した。
若者や小規模な事業者でもスタートアップしやすいよう店舗の貸借だけでなく、売り上げの80%を店子の収入として扱うなど複数の契約方式を検討。杉村社長は「意欲のある方にすぐに入ってもらえるような設定にしたい」と述べた。
旭川信用金庫の原田直彦理事長は「買物公園のにぎわい復活は長年の宿願。われわれも全力で支えたい」と資金や広報でバックアップする考えを示した。
8月6、7日に事業者向け説明会を開き、出店者を募る。施設については秋の着工に向け施工業者の選定を進めていて、22年6月末のオープンを目指す。
(北海道建設新聞2021年6月29日付14面より)