現場宿舎で利用へ 11月にも販売
ゼストシステム(本社・東神楽)は、自社製品のログハウスを改造したサウナ小屋を開発した。4、5人が同時に入れる本格的なサウナで、トラックで運べて電源さえあればどこにでも設置できる。このため、建設現場の宿舎などでの利用も見込んでいる。細部の改良を施した後、本体価格130―150万円程度で11月にも販売を始めたい考えだ。
同社は掲示板や看板など工事現場向け製品のほか、関連会社でガーデニングやDIY製品も自社で製作・販売している。近年のサウナブームやコロナ禍での温浴施設利用制限といった状況を受けて、物置や趣味用のセカンドハウスとして売られているログハウスを移動可能なサウナ小屋に改造して販売する計画だ。
高さ幅3m、奥行き2m、高さは屋根の頂点が2・9mの大きさの木製の小屋を製作。重量は1㌧近くあるが、外枠には鉄骨フレームを用いているためクレーンでつり上げてトラックに積み込める。
30の電源につなげば、室内に設置された電気式ストーブで温度を1時間に80―90度まで上げることが可能。屋根もトタンにして寒冷地仕様にしてあるため、積雪の多い場所でも本格的なサウナを楽しめる。
工期が長く市街地から離れた建設現場などで福利厚生・健康増進用の設備として用いられることを想定しているほか、キャンプ場への販売も考えている。需要によってはレンタルも視野に入れている。
今後は発電機でも稼働できるようにするなど改良を重ねて、降雪期前に販売を始めたい意向。開発を担当する安井大画常務は「従来のサウナ小屋の価格帯よりかなり安く、トラックに積んでどこにでも運べるのがメリットだ。当面は10個ほど販売できれば」と展望を話している。(旭川)
(北海道建設新聞2021年9月9日付10面より)