東西の連携強化
札幌駅南口北4西3地区市街地再開発準備組合は、再開発事業に伴い街区内に地下通路を設置する方針だ。北5条通と西3丁目線、再開発地区内の3カ所、計約250㍍にわたってコの字形で整備する。札幌駅周辺の東西ネットワークを強化し、周辺の歩行者空間の混雑を緩和し、にぎわいや楽しさを感じられる通行空間を目指す。
再開発地区内には貫通する地下通路を設け、1階部分は天井を高くした歩行者用通路であるガレリアとする。ガラス天井の吹き抜けを想定し、情報発信やにぎわい形成の核となる屋内型大空間を形成する。
地下鉄の地上出入り口は地区内に2カ所設置。駅施設の利便性や地上部での歩行環境を向上させる。段差移動を円滑にするためエレベーターも設置。歩行者空間の混雑を緩和し、にぎわいを創出した通行空間を提案した。
今後のスケジュールは2021年度末までに都市計画決定し、22年度に再開発組合を設立。23年度に権利変換計画の認可後、着工する見通しだ。工事完了は28年度を想定している。
再開発ビルは、S一部SRC造、地下6地上35階、延べ約21万平方㍍の規模。高層に宿泊施設、中層にオフィス、低層に商業、地下に駐車場を設ける。設計は日本設計が担う。
(北海道建設新聞2021年10月12日付10面より)