ことし1年はどんな言葉で表されるのか―。「現代用語の基礎知識」選、ユーキャンの〈新語・流行語大賞〉にノミネートされた30語が先頃発表になった。ざっと眺め回したところ、前回に増して聞き覚えのない言葉が多い。少し前まで世の中がコロナ一色で、それ以外の流行があまりなかったからか
▼例えば「チャタンヤラクーサンクー」とは何ぞや。「ととのう」とは一体。さてどの辺りで流行していたのだろう。ちなみに「チャタン」は東京オリンピックの空手女子形で銀メダルを獲得した清水希容選手の得意な形らしい。競技は見たが形の名前までは覚えていなかった。とはいえ今回、五輪絡みの言葉は「ゴン攻め」「ピクトグラム」など9語で全体の3分の1を占める。数少ない楽しみの一つだったに違いない
▼「人流」「副反応」「変異株」といった新型コロナ関連も6語と多め。これ抜きには語れない。米大リーグ・エンゼルス大谷翔平選手の「リアル二刀流」「ショータイム」の2語も納得である。北海道発のノミネート語はなかったため、本家とは関係ないが当方に二つ挙げさせてもらいたい。一つ目は「赤潮」。謎のプランクトンによる漁業被害が広がっている。聞かない日がなかったくらいだ
▼二つ目は明るい話題。やはり「ビッグボス」は外せまい。日本ハムの新監督新庄剛志さんが記者会見で宣言した名称である。選手には監督でなく、ビッグボスと呼ばせるらしい。真意は分からないが来季が楽しみになったのは事実である。次回は本家に新庄語録がノミネートされるかもしれない。