積雪現場の埋設管把握など
札幌市水道局は、ICTなどの導入により効率化・高度化を図りたい業務の課題をまとめた。民間企業などと新技術について意見交換をし、情報収集に努めたい考え。積雪した現場で埋設管路やバルブの位置を正確に把握する技術など9件を、同局を含め全国18水道事業体でつくる水道ICT情報連絡会のホームページに掲示し、技術提案を募集している。
水道ICT情報連絡会は6月に横浜市内で第3回会合を開く。民間企業などの技術提案に関する発表や意見交換、パネル展示を予定し、ウェブ配信も視野に入れる。
同局が募集するのは、①各部署の技術情報やノウハウを一元的に集約、閲覧できるナレッジバンク構築・発展のシステム化②研修効果測定システム③管路やバルブの位置を視覚的に把握することができるシステム④AIを活用した設計積算支援システム⑤給水装置の改造検知システム⑥配水池内部の点検調査⑦危機事象発生時の調査作業・報告書作成⑧施設・設備情報の総合管理システム⑨気象条件や過去実績などを考慮した水源水質の予測―に関する技術提案。
積雪した現場では、オフセットや見出し標から位置の見当をつけ、除雪することで埋設管路やバルブを探しているが、想定位置のずれが生じた場合は余計に時間がかかることがある。埋設位置を座標に落とし込み現場で容易に特定できれば、作業の大幅な時間短縮につなげることが期待できる。
このほか、提案を求める技術として設計図面や数量長所、設計書を一元的に作成できるシステム、使用水量を監視・分析し条例違反となる改造工事や漏水を検知するシステム、気象条件や過去データから水源水質を予測する技術などを盛り込んだ。
提案は連絡会ホームページにある募集フォームから2月7日まで受け付ける。プレゼンテーション希望者には10分以内の説明動画提出を求める。選考結果は4月上旬ごろの通知を見込んでいる。