函館開建は2022年度、乙部町館浦の国道229号で発生した岩盤崩落の恒久対策に向け、選択肢の一つとするトンネルの概略検討に入る。3日付で、トンネル概略検討を含む業務を簡易公募型プロポーザルで公告。参加表明書と技術提案書は3月1日正午まで受け付ける。
21年12月13日に開いた第3回技術検討会で北海道開発局は、現道を活用する切り土案、ロックシェッド案と、別線ルートとなる山側トンネル案、山側土工案、海側案の5つを提示した。
このうち、山側トンネル案は事業期間が約7―10カ年、事業費が140億―190億円。他の案と比べて事業期間が短く、コストも抑えられる。
今回の業務は検討に向けた基礎資料を作成することが目的。業務内容は、トンネル概略検討のほか、道路予備設計1・72㌔、トンネル分岐部の概略検討、トンネル技術検討会の運営補助などで、業務期間は23年2月28日まで。プロポーザルの公告によると、業務規模の目安は3800万円(税込み)程度としている。
業務発注に関して函館開建は「現時点でトンネルとして決定したわけではなく、選択肢の一つとしている段階」と説明。他の案も含めて総合的に検討し、今後開く技術検討会の第4回会合であらためて有識者の意見を聴取し、最終的な結論を出す考えだ。