雨竜川広域改修に220億円 大規模公共事業事前評価対象35地区の概要

2022年02月03日 19時07分

道が公共事業評価専門委で提示

 道は3日、札幌市内の第2水産ビルで2021年度6回目の公共事業評価専門委員会を開き、国に23年度着手を要望する大規模公共事業の事前評価対象35地区の事業概要を示した。建設部所管分は、総事業費に220億円を見込む雨竜川広域河川改修(幌加内町)や、102億5200万円を投じる3・3・26愛国北園通整備(釧路市)など大型事業がある。愛国北園通では、新釧路川に架かる橋長331mの橋梁新設を計画している。

 事前評価は、総事業費10億円以上の事業などが対象。農政部所管が28地区、水産林務部が1地区、建設部が6地区という内訳になっている。

 農政部所管は、経営体育成型1地区、中山間地域型14地区、水利施設等保全高度化の畑地帯総合整備型5地区、畑地帯中山間地域型2地区、基幹水利施設整備型1地区、農地集積促進型2地区、ため池整備2地区、草地整備型公共牧場整備1地区。水産林務部は漁港海岸保全高潮対策1地区で、建設部所管は道路改築2地区、広域河川改修1地区、都市計画街路3地区だった。

 建設部所管の主な事業を見ると、雨竜川広域河川改修では延長3万7800mにわたり築堤、掘削、護岸、橋梁を架け換えなどを行う。上流では直轄の雨竜川ダム再生が進められる。47年度の事業完了を見込んでいる。

 3・3・26愛国北園通は市道の同通を道道昇格した上で、新釧路川に新橋を整備する計画。川を挟んで西側の昭和地区はイオン昭和店などが立地し商業地として発達しており、東側の文苑地区から昭和地区に向かう場合、鶴見橋などで交通の混雑が発生しやすくなっていた。

 このため、市が道道昇格も含め新橋整備を要望。事業実施により文苑地区から昭和地区へのスムーズな移動が期待できるという。事業概要は橋梁331m、道路300mで、29年度の事業完了を予定する。

 道路改築では、アクセス道路として仮称・共和北インター線(共和町)を計画。道路700m、20・1m、22・3mの橋梁2基、函渠整備などを予定している。総事業費は10億円を試算し、事業完了は27年度となる見通しだ。

 農政部所管で総事業費が最も大きいのは中山間地域型富士地区(栗山町、由仁町)で、59億円を投じ区画整理197ha、用水路950m、排水路1448mに取り組む。同部所管では、19地区の事業が20億円以上となった。

 事前評価の今後のスケジュールは、4月中旬から下旬にかけて委員によるヒアリング、現地調査などを実施。5月中旬に予定している22年度第1回公共事業評価専門委員会で審議し、事業実施の妥当性を判断する。


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