北京冬季オリンピック最終日は女子カーリング決勝で大いに盛り上がった。テレビの前で日本代表ロコ・ソラーレの一投一投をどきどきしながら見守っていた人も多かろう。結果、英国に敗れはしたものの、日本カーリング史上初の銀メダルを獲得した
▼ロコ・ソラーレの選手たちは参加全チームの中でもひときわ輝いて見えた。戦局が厳しくなっても常に笑顔を絶やさず、勝負も諦めない。何度胸を打たれたことか。スピードスケートの高木美帆選手も圧巻の滑りを見せた。女子1000mで金メダルをもぎ取り、他の種目の銀3個と合わせて一人で4個のメダルを手にしている。競技前の怖いほど張り詰めた表情が走り終わると笑顔に変わるのも印象的だった
▼今回は全期間を通して女性選手の活躍が目立つ大会ではなかったか。それもそのはず。女性選手の参加率が冬季としてはこれまでで最高の45%に達したそうだ。国際オリンピック委員会が14日明らかにした。日本代表選手に限れば実に60.5%である。女性選手が目立つのは実際に多いからというわけだ。華やかさにこだわる報道側の事情だけではなかったらしい。ちなみに前回の平昌では全国42.5%、日本58.1%だった。女性選手の参加率は回を追うごとに上昇している
▼夏季も含め女性のオリンピック初参加は1900年のパリ大会から。そのころは頭の固いおじさんばかりの国際オリンピック委員会が「女性らしい」競技のみに参加を認めていた。そんなおじさんたちがいなくなってよかった。おかげでロコ・ソラーレの熱戦も楽しめる。