札幌市 23年9月に仮設着工
札幌市教育委員会は22日、老朽化に伴う向陵中建て替えの基本設計概要を公表した。新校舎はRC造、5階、延べ9539m²の規模を想定。近隣住宅の日照などに配慮し、敷地の東側に建てる。現校舎と仮設校舎を使用しながら施工し、初弾となる校舎仮設は2023年9月に着工する予定だ。仮設の解体を含め、28年12月の完了を目指す。
向陵中は中央区北4条西28丁目1の30に位置。校舎と屋内運動場は1970年の建設で、ともに81年に増築した。格技場は86年に新設。校舎と屋運は建設から50年が経過し、老朽化が進む。
建築設計は大建設計、設備設計は北日本技術コンサルが担った。町内会やPTA、学校関係者などで組織する21年11月の改築検討協議会では、新校舎と屋運について東側、北側の各配置案を検討。学習環境やグラウンド面積、近隣への影響などを比較検討し、東側配置案の採用を決めた。
新校舎には延べ350m²の給食室を配置。アリーナなどを含む新屋運はS造、4階建てで、3階に延べ1611m²の屋運部分、1階に延べ250m²の格技場を設ける。
校舎は住宅が近接する南北側の範囲を抑制。普通教室と特別支援教室は採光に配慮し、中庭を挟んで東西に配置する。
学習空間については教室と一体的に利用できるワークスペースを設け、多様な学習に対応。デジタル学習に対応した多目的室を設置するほか、各階にバリアフリートイレを用意する。
工事は全体で5年4カ月かかる見込み。うち仮設校舎の使用期間に4年を想定する。23年9月に仮設校舎の建設に入り、24年1―6月に北側の現校舎を解体。続いて、同7月―25年12月に新校舎と仮設渡り廊下を新設する。
26年1月からは南側の現校舎を解体し、同12月から1年かけて屋運を新築。28年1―4月に仮設校舎と現屋運を解体し、同6―12月にグラウンドを整備する計画だ。