札幌市が西清掃事務所跡地に
札幌市環境局は西区にある発寒清掃工場の更新を計画している。隣接する西清掃事務所の移転後、跡地で建て替える。処理能力は現工場を40㌧上回る1日当たり640㌧を想定。年度明け早々に基本構想策定業務を発注し、2023年度にも基本計画策定に着手する考えだ。基本計画策定と並行してPFIの導入可能性調査も進める。32年度の稼働を目指す。
2月28日に開いた市議会総務委員会で同局が明らかにした。
西区発寒15条14丁目1の1にある発寒清掃工場は1992年11月に竣工し、稼働から約29年が経過。SRC一部S造、地下2地上6階、延べ2万3691m²の規模で、1日当たり600㌧の処理能力がある。
清掃工場は一般的に30年が耐用年数とされているが、計画的な整備で延命化を図ってきた。しかし、全体的な老朽化は避けられないことから建て替えを決めた。
隣接地の西区発寒15条14丁目2の1で更新する。収集運搬効率の観点から現在と同じ配置を維持することが適切と考え、現工場に隣接する西清掃事務所を移転し、西清掃事務所敷地と廃道とする市道北発寒第98号線の用地を合わせた約1万2000m²弱の敷地で建て替える。
22年度に基本構想を策定し、23年度から基本計画策定に着手する。並行してPFIの導入可否を判断。その後、基本設計、実施設計を経て27年度にも着工し、工期には4―5年をみている。
32年度の新工場稼働後、現工場の解体を3年程度で進める見通しだ。
新工場が稼働予定の32年度の焼却量は、札幌市全体で約40万㌧を見込む。駒岡、白石の2工場では全量の焼却が不可能なことから、発寒清掃工場を更新して現在の3工場体制を維持。定期整備や故障停止などで1工場が停止した場合も残りの2工場で安定したごみ処理体制につなげる。
石狩市と当別町の可燃ごみを受け入れる広域処理も視野に入れる。将来的には資源化施設や埋立地などのごみ処理施設を両市町に設置するなど相互協力によるごみ処理を検討する方針だ。
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