交通課題解消やにぎわい創出
札幌市などで構成する札幌都心交通研究会は6月中旬から2週間程度、南1条通の西2、3丁目区間で道路空間を利用した社会実験に取り組む方針だ。道路を活用したオープンカフェやキッチンカーなどを設け、交通課題の解消や新たなにぎわいの創出を図る。
10日の第1回定例市議会第1部予算特別委員会で、市まちづくり政策局の稲垣幸直都心まちづくり推進室長が福田浩太郎氏(公明党)の質問に答えた。
社会実験は商店街やまちづくり会社、バス、タクシー、トラックなどの運輸関係、学識経験者、札幌市で組織する札幌都心交通研究会が主体となる。
南1条通の西2、3丁目区間で、4路線道路のうち外側2車線を活用。内側2車線は通行用とする。歩行者の安全を確保するため、沿道の店舗と連携してオープンカフェやキッチンカーなどを配置するほか、自転車の歩道通行防止の対策も講じる予定だ。
稲垣室長は社会実験の内容を説明し「道路空間を活用した荷さばきの効率化を検証するため、早朝や夜間にオープンカフェスペースを活用することなども検討する」と述べた。
また、今後の同エリアのまちづくり推進に向け、2021年12月に地域が参加する大通Tゾーン南1条地区まちづくり研究会が発足したことを報告。その上で「社会実験で得られた知見を生かしながら、研究会の議論が有意義に進むよう官民連携でまちづくりを推進したい」とした。