観光や物流 アクセス強化 旭川十勝道路全線開通に期待
地域高規格道路・旭川十勝道路の一部区間となる旭川東神楽道路が28日、開通した。旭川建管が整備を進め、暫定2車線で新設区間5.5kmが完成。今後は既存道も含め10.1kmの4車線化に取り組む。27日には旭川空港に関係者が集まり記念式典が開かれ、観光や物流、防災におけるアクセス強化の意義を確認するとともに、旭川十勝道路の全線開通に向け期待を寄せた。
旭川十勝道路は、北海道縦貫自動車の旭川北ICと北海道横断自動車道の占冠ICを結ぶ120kmの地域高規格道路。旭川東神楽道路は旭川北ICから東神楽町の旭川空港線までを連絡する路線で、事業区間は、旭川市内にある愛別当麻旭川線の交点から旭川空港に向かう10.1km。2013年度に事業化し、16年度から着工した。総事業費は162億円だ。
10.1kmのうち新設区間5.5kmは、暫定2車線で整備して開通。区間内では忠別川に橋長253mに及ぶ新東神楽橋を架設した。
今後、新設区間と既存道を合わせた10.1kmを4車線に拡幅する。早ければ27年度の完成を予定する。完成後は車道が3.25mの4車線、中央分離帯2.25m、路肩両側1.25m、歩道両側3mの構成になる計画だ。
開通記念式には、今津寛介旭川市長や山本進東神楽町長、旭川十勝道路整備促進期成会の会長を務める北猛俊富良野市長のほか、東国幹衆議院議員や北海道エアポートの蒲生猛社長が出席した。
今津市長は「本市においては、空港や観光施設へのアクセス性の強化、物流の円滑化に大きな効果が期待される。道内の高速道路網にとっても重要な道路のため、旭川東神楽道路においては速やかな4車線化、旭川十勝道路においては一日も早い全線開通にご協力をお願いする」と話した。
北会長は旭川東神楽道路開通の意義を強調した上で「広域周遊観光の促進や激甚化する災害時の対策として旭川十勝道路の整備が不可欠。全線開通に向け未事業区間が早く着手できるよう引き続き取り組む」と呼び掛けた。旭川開建の武井一郎部長は「富良野北道路の整備促進とともに、残る区間の早期事業着手に最大限努力する」と話した。
その後、一行は新東神楽橋上に移り、通り初め式を開催。関係者がテープカットをして、開通を祝った。