4月1日以降の完成工事を対象に
札幌市は市発注工事のゼロカーボン推進に向け、工事成績採点運用表を改定し、社会性等・地域への貢献の項目にゼロカーボンの取り組みに関する評価項目を追加する。1日以降に完成する工事を対象に成績評定で加点。現場事務所などでの再生可能エネルギー活用や低炭素型コンクリート、建設機械へのCO排出量の少ない燃料使用などを想定している。
道内建設業で率先してカーボンニュートラルの取り組みを進めるため、北海道開発局、道、札幌市が連携し、中小企業を含めた建設業者全体での機運醸成を図っている。
これに連動し、市はゼロカーボンの取り組みを工事成績評定で加点。工事成績評定の対象となり、1日以降に完成する工事に適用する。取り組みを希望する場合は実施内容を計画書などに明示し、実施前に提出。取り組みを確認できた場合は工事成績評定で加点する。
工事成績採点運用表を改定。工事主任の上司用の運用表のうち、社会性等・地域への貢献等に「工事現場内(現場事務所や作業現場周辺を含む)でゼロカーボン推進に向けた取り組みを図った」との評価項目を追加した。土木では環境保全など他の評価項目と合わせ2項目以上の該当で評価し、営繕はゼロカーボンの取り組み単体でも加点対象となる。
想定事例として、現場事務所でのペレットストーブ使用や省エネ設備利用によるCO排出量削減、ICT活用などを挙げる。実施が確認できない取り組みは評価対象としないほか、工事主任の創意工夫で加点した取り組みなど、同じ取り組みでの重複評価はしない。
成果を数値化して評価することが難しいため、CO削減につながる取り組みで実施を確認できるものは当面、全て同等の評価で加点する。
今後は意欲的な事例を集め、その中から効果の高い事例を北海道開発局などと共有するほか、取り組み状況を勘案して評価基準の底上げをしながら効果的な運用を目指す。