国営・機能保全てしおがわ地域 23年度にも整備構想策定

2022年04月15日 17時34分

旭川開建が水利施設再編や統廃合検討 ダム耐震化の必要性も

 旭川開建は、上川管内北部を対象に2021年度から地域整備方向検討調査に着手した国営施設機能保全「てしおがわ地域」について、23年度にも整備構想をまとめる考えだ。22年度は、営農形態や農作物の収穫量の推移から水需要の変化を調査し、ダムや頭首工など水利施設再編の必要性を分析。地域の実情に合った水利施設の統廃合を検討する。

 てしおがわ地域は名寄、士別、剣淵、和寒の2市2町3地区に広がる農用地計1万6500haが対象となっている。

 調査対象となっている天塩川上流地区は、1967から86年にかけて、岩尾内ダムの取水塔1カ所、頭首工6カ所、用水路6条約100km、排水路3条約15kmを整備した。69―86年には風連地区で、風連ダムと御料ダム、頭首工1カ所、2条約5kmの用水路を施工し、温根別地区は72―85年に温根別ダムを整備している。

 地域の営農形態は、稲作を主体としながらも、小麦や豆類、カボチャ、アスパラガスなどの作付けが増え、水需要に変化が起きている。また当時整備した施設は供用から50年以上経過している。

 このため、同開建では水需要変化に伴う水利施設の再編や統廃合、ダム耐震化の必要性を検討する調査を計画。21年度は地元関係者への聞き取りや、営農状況についてのデータを収集した。22年度は集めたデータの分析をさらに進めるとともに、土地の利用状況を調査。水不足が生じている地域を調べ、効率的に水を運ぶ水利施設の在り方を検討する。

 今後は、ダムに水が足りていないといった事象も起きていることから、気象状況を調査し原因解明に取り組む方針だ。


関連キーワード: ダム 上川 国交省

ヘッドライン

ヘッドライン一覧 全て読むRSS

e-kensinプラス入会のご案内
  • オノデラ
  • 北海道水替事業協同組合
  • 東宏

お知らせ

閲覧数ランキング(直近1ヶ月)

おとなの養生訓 第245回 「乳糖不耐症」 原因を...
2023年01月11日 (1,386)
函館―青森間、車で2時間半 津軽海峡トンネル構想
2021年01月13日 (1,292)
おとなの養生訓 第43回「食事と入浴」 「風呂」が...
2014年04月11日 (1,282)
アルファコート、北見駅前にホテル新築 「JRイン」...
2024年04月16日 (1,078)
藻岩高敷地に新設校 27年春開校へ
2022年02月21日 (991)

連載・特集

英語ページスタート

construct-hokkaido

連載 おとなの養生訓

おとなの養生訓
第258回「体温上昇と発熱」。病気による発熱と熱中症のうつ熱の見分けは困難。医師の判断を仰ぎましょう。

連載 本間純子
いつもの暮らし便

本間純子 いつもの暮らし便
第34回「1日2470個のご飯粒」。食品ロスについて考えてみましょう。

連載 行政書士
池田玲菜の見た世界

行政書士池田玲菜の見た世界
第32回「読解力と認知特性」。特性に合った方法で伝えれば、コミュニケーション環境が飛躍的に向上するかもしれません。