温泉熱を暖房に活用 23年度にも施工
赤井川村は、保養センターや体育館で温泉熱を利用した再生可能エネルギー設備の導入を計画している。2022年度は1億8330万4000円を投じて泉源を新規掘削するほか、設備更新に向けた実施設計を進める。掘削と実施設計を一括して5月に随意契約する予定だ。23年度にも設備更新し、24年度の運用開始を目指す。
エネルギーを地産地消できる体制構築の一環で、公共施設の光熱費節約やCO₂削減を図る狙いがある。
赤井川71の2にある保養センターは1988年開業の温泉施設。泉源の赤井川2号井が老朽化しているため、敷地内に赤井川3号井を新たに掘削する。湧出量は2号井の約3倍となる1日当たり430kLを見込む。
3号井で湧出した温泉水を利用し、熱交換器や貯湯槽を通じて保養センターの暖房や給湯を賄う方針。年間約4万3000Lに上る灯油消費量を全て削減できる見通しだ。
新たな設備の導入や既存設備の改修費として6700万円を試算している。
同じ敷地にある体育館には熱交換器やヒートポンプを取り入れ、暖房エネルギーを融通したい考え。現在の暖房は電熱ヒーター方式だが、新システムで代替できれば、電力量と電力料金をそれぞれ6分の1程度に圧縮できる想定だ。