中札内村は、ふるさと納税返礼品に札内川ダムで熟成した「ダムコーヒー」の起用を検討している。ダム内で約2週間熟成したコーヒー豆を使用。4月にオープンした村内にある喫茶店での取り扱いも決まり、新たな地域ブランドとしての期待が高まる。納税額や返礼品の導入時期は調整中だ。
ダムコーヒーは、北海道開発局が推進する「かわたびほっかいどう」プロジェクトの一環。1年を通して低温な札内川ダム内通路で短期熟成した豆を使う。
4月に村内にオープンした喫茶店「ハレノヒ珈琲店」で取り扱いを始めた。村の担当者は「村内での販売により、村の魅力も高まる。地域インフラを使った珍しさもあり、返礼品起用へ検討することにした」と話す。
味について、同店の藤村香織さんは「子どもでもブラックを飲めるぐらい甘くなった。ここまでとは正直思わなかった」と驚く。まるでチョコレートケーキを食べているような濃厚な甘みが特徴だ。
「コーヒーは普段からよく飲む」と話す森田匡彦村長は4月26日、同店を訪れ試飲した。「家で飲むコーヒーと全然違う。深みがあって、とてもいい香り」と笑顔を見せた。
帯広開建帯広河川事務所の須賀可人所長は「地域資源である札内川ダムのブランド化にもなる。知ってもらう機会になれば」と期待した。(帯広)