札幌市とJOC
札幌市と日本オリンピック委員会(JOC)は10日、札幌グランドホテルで北海道・札幌2030オリンピック・パラリンピックプロモーション委員会の初会合を開いた。市が目指す2030年大会招致に向けた全国組織。意見交換を重ね、年内に国内外に向けた開催意義をまとめる。
日本全体での招致に向けた機運醸成を目的に設置。会長は岩田圭剛北海道商工会議所連合会会頭・札幌商工会議所会頭、会長代行は秋元克広札幌市長、山下泰裕JOC会長が務める。
委員は役職付きを含め32人で、スポーツ、経済関係者らで構成。初会合はオンラインとのハイブリッド形式で開催した。
冒頭で岩田会長は「オリパラ招致は一過性のスポーツイベントではなく、一大ウインタースポーツ拠点として北海道・札幌の地位を世界に示す絶好の機会になる」と強調。「国民の支持を得られるよう全国の機運醸成につながるメッセージを発信したい」と意気込みを示した。
秋元会長代行は「意向調査では10―20代の若者の支持が多かった。若者の希望や勇気を後押しする大会にできれば」と述べた。
会合で、設立から年末までの第1期と、23年1月から開催地決定までの第2期に分けたロードマップを示した。第1期で環境や共生社会、経済などの分野ごとに意見を交わし、年内に国内外に向けた開催意義をまとめる。並行して機運醸成サイトの構築やポスター、動画を活用したPRなどに取り組む。第2期では世界に向けた開催意義発信をメインに議論する。
意見交換で、渡辺守成国際オリンピック委員会(IOC)委員は「日々IOC委員らと連絡を取っている中で、札幌市は優位な立場にある。それは共通認識だ。ただ、皆が質問するのは市民の支持を得られるかどうか。実現は市民の支持率に懸かっている」と述べた。
次回委員会は6月に札幌市内で開催する。