札幌市は、創成川以東地域でAIを活用したデマンド公共交通システムの社会実験を計画している。2023年度に準備に取り組み、24・25年度の実施を予定。新公共交通システムの有用性などを検証する。3地域への路面電車延伸と並行し、レールや架線のない新たな公共交通システムの概略検討を進める。
26日、路面電車延伸に関わる課題解決手法の検討業務を公募型プロポーザルで公告した。
30年度末の北海道新幹線札幌開業を見据え、都心の公共交通体系の構築が必要となっていて、脱炭素に向けた新技術の導入を視野に入れる。市は都心、創成川以東、桑園の3地域への路面電車延伸を検討。都心、都心+創成川以東、桑園の各3ルート計9ルートで、それぞれレール敷設による道路交通への影響や採算性の課題が挙がっている。
業務では導入する新技術の概略検討や課題整理のほか、デマンド交通の需要把握、社会実験の概略や水素車両導入の検討に取り組み、交通事業者、道警、道路管理者といった関係機関との協議資料作成などに当たる。履行期間は23年3月24日までとしている。
企画提案では、社会情勢の変化を踏まえて新技術を活用する上で考慮すべきポイントや社会実験で検証が必要な項目などを求める。提案上限は税込み800万円。企画提案書の提出は6月21日までとなっている。
書類の1次審査は6月28日、プレゼンテーションの2次審査は7月5日を予定し、7月上旬の事業者選定と8月上旬までの契約締結を目指す。