残事業は45億円 コンクリート打設に10万㎥
旭川建管は、2023年度から富良野川2号堰堤火山砂防事業の本堤整備を本格化させる。砂防の2号堰堤を火山対策用に改良する。24年度からかさ上げを始める。23年度以降の残事業費は45億5400万円で、本堤や副堤、垂直壁など約10万m³のコンクリートを打設する。
上富良野町内にある富良野川2号堰堤は、1972年に完成。通常の砂防として整備されたが、過去に約30年周期で十勝岳が噴火しているため火山砂防用に改良する。
既設の堰堤(延長220m、堤高15m)を水通し部を残して解体した後、コンクリートを打設し延長262mに広げ、堤高18mにかさ上げする。構造物が洗掘されるのを防ぐため、副堤を2基新設。上流側から順に本堤、第1副堤(延長237m、堤高13m)、第2副堤(延長204m、堤高7.5m)を設置する。
14年度に事業着手し、18年度から工事用道路の整備に着工した。18年度の堰堤予備設計と、19年度の詳細設計はどちらもシン技術コンサルが受注。20年度に本体工に着工した。総事業費は68億400万円だ。
21年度末の進捗率は、事業費ベースで35%。第1・第2副堤と、垂直壁で合わせて1万7500m³進めた。22年度は4億5000万円を充て、第1・第2副堤、側壁、水たたきで、合わせて4800m³進める。
23年度以降は、本堤、第1・第2副堤、垂直壁、側壁、水たたきに合わせて10万300m³を残している。本堤は、23年度に既設部分の解体を終え、24年度にも新設に着工する見通しだ。